理事長所信

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2014年度公益社団法人 萩青年会議所

第58代 理事長 井上 光治

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はじめに

私たちはこの萩市で生業を営み、家庭を持ち生活していくことを選択し、決断しています。萩青年会議所に入会をしたことも自らの選択、決断であることはいうまでもありません。私たちは、それぞれが目的を持ち、目的を果たすために自らの心に約束し、選択、決断をします。選択、決断はつまり『約束』であり、『約束』は『志』として表現され、その人の行動哲学を生み出します。

リーダーとしての条件として、先見力、誠実な人間性、人を見抜く力、決断力、など多くが挙げられます。たしかにそれらの要素は、成功するための必要欠くべからざる力であることはいうまでもありません。しかし、多くの才能を持ちながら『それ』が欠落するばかりに中途半端に終わってしまった人は多く存在します。『それ』とはまさに『志』ではないでしょうか。成功者といわれる人物や、人を魅了し影響を与える人々は自らの約束に支えられた行動哲学を持ち、その約束を果たす為には、どんな逆境も乗り越える常識を超えた気力、情熱を持っています。そして、周囲を魅了し自然と周囲の力を吸収しながら宿志を遂げます。逆に、志の小さなリーダーは弱く、志のないリーダーは魂の抜けた仏像であり、リーダーとしての資格もないのではないでしょうか。私たちは萩市の未来を創造する唯一無二の団体として、そして、萩市の経済を担う若手リーダーとして揺るぎ無い行動哲学を持たなくてはならないと考えます。

私たちは青年会議所で20代、30代という気概に満ち溢れた時間を費やします。その時間は限りあるものであり、周囲の支えがあって得ることのできる尊い時間です。かけがえのない時間を無駄に過ごすことなく、今こそ会員それぞれが明るい豊かな社会を築き上げるという目的を再度、胸中深く決意し、約束しなくてはなりません。私たちの確固たる約束は萩青年会議所の志として表れ、魅力ある青年達が集まる光り輝く団体として、今以上の存在感と影響力を持つ団体に成長するはずです。

萩青年会議所会員の大半は企業のリーダー、もしくはそれに属するものです。偉大なリーダー、魅力ある人はだれしも強烈な志を持ち、その志が支える行動哲学を持っています。萩市の青年経済人として、将来のビジョンを明確に見据え今こそ自らに約束しましょう。そして、その約束を果たすための揺るぎ無い行動哲学をしっかりと持ってほしいと思います。私たち一人ひとりが経済人として活躍することもわがまち萩を豊かにする具体的な活動であると考えます。

 

大雨災害を経験して

昨年、萩市は今まで経験したことのない記録的豪雨により、田万川・須佐地区は、甚大な被害に見舞われました。この災害は地域社会全般に影響を及ぼすほど深刻で、災害の恐ろしさを改めて実感することとなりました。私たち萩青年会議所会員はボランティア活動を通じ、多くを経験し、学びました。最も実感したことは、共助の領域においてJAYCEEのネットワークとこれまで培われた経験を最大限活用すること。何時なんどきにでも実働できような心構えと準備が必要であるということでした。本年度は昨年の経験を活かし、私たちができる災害への対策を具体的に講じて参ります。災害時には被災した地域にて献身的かつ積極的に活動貢献し、地域の方々に頼りにされる団体、私たちの姿を見て安堵していただける団体を目指します。

 

まちづくりとひとづくり

萩市は、悠々とした自然と、日本全国の人々を惹きつける多くの価値ある文化財があり、揺れ動く経済状況の中であっても、多くの人々が訪れる素晴らしいまちです。私たちはこの誇れる萩市の魅力を再確認し、また新たな魅力を創造し、平成30年の明治維新150年を見据えた事業を行いたいと思います。今を生きる私たち萩青年会議所会員は青年らしく、失敗を恐れない勇気と情熱、そして、満ち溢れる創造力と実践力をもって萩市の活性化に具体的に寄与したいと思います。

青少年事業においては、萩市の将来を担う子供たちがこの萩市で夢を描けるよう子供たちの心を揺さぶる事業を行いたいと思います。子供たちの方向性を決めるのはどんな時代であっても大人であり、私たち大人が子供たちの将来を真剣に考え、萩市の宝である子供たちの夢を醸成する必要があります。

萩市には幕末・維新の先達が残してくれた志が今なお語り継がれ、煌々と人々の心の中で輝いています。その志士たちの固い約束は執念ともいえる行動哲学を生み出し、日本の変革へと導きました。萩青年会議所会員は、幕末・維新の志士たちの揺るぎ無い行動哲学を学ぶことで、萩市を力強く牽引する人財として成長していただきたいと思います。

 

会員の増強

萩市の将来を心から憂い、明るい豊かなまちを創造できる団体を未来に引き継ぐために私たちは会員の増強に弛まぬ努力が必要です。活気に満ち溢れる地域を創造する第一歩は、志を同じくする仲間が多く集まることから始まります。そのためには、新しく入会する者に私たちの地域への熱い想い、JCの歴史や魅力をしっかりと伝えることが大切です。本年、特に注力したいのは、女性会員および若い世代への勧誘であり、めまぐるしく変化するこの時代において、男性だけの画一的な価値観を持ち続けることは危険であり、女性の持つ価値観を積極的に取り入れ、時代に対応できる団体であるべきです。現在、全国のJAYCEEの平均在籍年数は4年5カ月であり、萩青年会議所会員の大多数も卒会までの在籍期間が短いのが現状です。青年としての最後の学び舎と言っても過言ではないJCで多くを学び、萩市を牽引する人財として活躍していただくためにも、若さと意気溢れる方々をターゲットにし、会員の増強に努めて参ります。

 

むすびに

私が萩青年会議所に入会する以前に、当時まだ生きていた祖母から「萩青年会議所に入れていただくということは、経済人として、人(品格ある青年)として認められたことだから。」と言われたことを未だに覚えています。この言葉から萩青年会議所の先輩方が長い年月を掛けて築き上げてこられた萩青年会議所の重みを感じ取ることが出来ます。1957年から先輩方より受け継がれてきた萩青年会議所の誇り、伝統、そして地域を愛する思いは必ず次世代の会員に引き継がなくてはなりません。本年度、全力で諸事に取り組み、第58代理事長としての責務を必ず全うする覚悟でございます。萩青年会議所への今後の一層のご支援、ご鞭撻をお願いいたします。

 

 

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