第45代理事長
岩崎 喜一郎

■21世紀到来

 私たちがこれまで未来の話しとして夢を語る時に使われてきた21世紀という新たな時代が、夢ではなく遂に現実のものとなろうとしています。子供心に描いた「21世紀」その夢の未来と今まさに広がろうとしている21世紀は果たして同じ物であったでしようか?混沌としたこの時代にあって、更なる22世紀に向けての光明がみいだせるのか?私たちはかつてない困難に直面していると言えます。

 しかしながら、いつの時代にあっても未来の夢と希望にあふれたものでなくてはなりません。次ぎなる時代を背負う子供たちの為にも、未来に向かって行動を起こすことが、私たち青年に課せられた責任であるといえます。

■青年会議所の意義

 1946年に日本で産声をあげた青年会議所運動ですが、我が萩青年会議所は1957年の設立以来40余年に渡って様々な活動を展開してきました。この間に日本そして私たちの地域も飛躍的な発展を遂げ我々は豊かな社会を手に入れる事ができました。

 かつて私たち青年会議所の専売特許のように言われて来た「明るい豊かな社会」の実現に向けた社会開発活動は、今や様々な市民レベルで展開されています。もはや青年会議所は必要ないと言われかねない状況です。

 この様な時代にあって、私たち青年会議所は自らの存在意義を今一度問い直し、「明るい豊かな社会」とはどんな社会なのか、その為には何をすべきなのかを真剣に考えなくてはなりません。私たち自身が日常の活動を通して自らの行動力や先見性といった能力を開発し、様々な自由度と行動力をもった団体として邁進していきたいと思います。

■JCとJaycee

 青年会議所(JC)と青年会議所会員(Jaycee)、この言葉について今一度考える必要があると思います。それぞれのめざす目的は何か?青年会議所(JC)の目的は明るい豊かな社会の創造とそのための社会と人間の開発であり、そして青年会議所(Jaycee)の目的は自己の修練でなくてはならないと思います。

 Jayceeが自ら学び自ら鍛える場であるJC、そしてJayceeの資質をもって社会開発運動を展開するJCで

あるべきです。

■地域主権の推進

 さて、近年地方分権が叫ばれる中、国や地方の様々な段階でこの地方分権に向けた取組みがなされています。特に本年度は地方分権一括法が施行されるなどそれぞれの地域においてその特色を活かした地方自治が求められています。

 このような時代にあって私たち青年会議所は活動する地域の特色・独自性をしっかりと認識し、はっきりとした未来へのビジョンをもって活動して行かなくてはなりません。21世紀の初頭にあたり私たちは自分たちの住む地域が何を柱にして、また、他にない何を求めてまちづくりをして行くのか決断の時期に差し掛っているかもしれません。

■天地創造

 本年度のスローガンに「天地創造」を掲げました。20世紀から21世紀へと変わる大きな節目にあたって私たち萩青年会議所のまちづくりについての大いなる思いを示そうというものです。時代背景やそのなかでのJCの置かれた状況を考えるとき、21世紀を迎える今年こそ大いなる志をもって、過去にとらわれず全てを新しく創り出す気概で、まちづくりを始めとする青年会議所活動に邁進していきたいと思います。

 最後になりましたが、多くの先輩や地域の皆様に対し、私たち社団法人萩青年会議所への更なるご理解とご協力をお願いして理事長所信といたします。よろしくお願いします。