増山真吾
第54代理事長
増山 真吾

『至誠一貫』〜志を高く〜

昨年は、百年に一度といわれる大不況に続き、民主党への政権交代と経済においても政治においても大きく時代が変わった一年でした。我々青年会議所も公益法人認定法施行に伴い大きく変わりつつあります。2000年、新世紀のスタート、ニューミレニアムの扉を開く重要な10年間として、第49回全国会員大会・福山大会において2010年までの青年会議所運動の道標として、「2000年代運動指針」が採択されました。私も入会し11年目、「個と公の調和のとれた活力と知力あふれる社会の創造」をテーマに掲げられた「2000年代運動指針」と共にJC活動を邁進してまいりました。その運動指針の中に『明るい豊かな社会』とは、個人が最大限に尊重されながらも同時に公共心にあふれた安心感や安定感のある社会、そしていきいきとした、活力にあふれ創造性豊かな社会とあります。我々会員も綱領の中で『明るい豊かな社会を築き上げよう』と唱和しております。我々青年会議所会員は、同じ理想と使命感を持ち、友情を深めつつ、強く影響し合い、刺激しあって未来を描き出し、明るい豊かな社会を目指して、青年の情熱から生まれる果敢な行動を結集すべく、組織された団体です。現在入会年数の若い会員が多い中、会員一丸となり凡事徹底の精神で今一度『我がまち』に住む若者として郷土を愛し、郷土を語り、仲間を大切にし、活力と知力あふれる社会を創造して、『我がまち』の為に活動していきたいと思います。
※公共心・・・自分や身内や利害関係のある人だけでなく、社会一般の利益を図ろうとする精神。

社会開発とまちづくり

『社会と人間の開発』を目指す青年会議所運動の活動の共通の場は、地域社会であり、地域社会を発展させ、開発しようというのが共通の基盤です。地域社会の発展なくして自分の商売が栄えることもありません。青年会議所会員一人ひとりが、社会の一員であることを自覚し、一市民として自分たちの社会は自分が参加してつくるのだという自覚を持って行動することこそ、今最も大切なことではないでしょうか。社会開発は真剣に取り組めば取り組むほど難しく、時間もかかります。また指導力開発を推進するもっとも有効な手段として、社会開発事業を行うという面もあります。目的意識もなく強制的に事業に参加させられるのではなく、会員一丸となって『明るい豊かな社会』を考え、事業展開していきましょう。

観光の活性化についての取り組み

経済の発展を考える上で、観光はきってもきれないものだと考えます。全国的にみてもやはり活気のある観光地は、そこに住む市民が一致団結して取り組まれております。地域社会を考え発展を目指す青年会議所として、観光産業に活力を与えられる事業展開をしていきたいと考えております。我々の住む萩市には、多くの歴史、文化、自然があります。青年としての柔軟な発想、行動力でこの問題について取り組んでまいりましょう。

公益法人取得に向けて

2008年12月1日に公益法人認定法が施行されました。(社)萩青年会議所は2009年8月の定時総会において『公益法人取得』という方向で満場一致の下、可決されました。本年は公益法人取得に向けて組織や定款、会計等の見直しを考える大切な年となります。先輩方が築き上げられてきた萩JCの志を失う事の無いよう、これからの萩青年会議所の活動も考慮しつつ、しっかりと準備していきたいと思います。

会員拡大について

私の入会した1999年当時、全国に750JCがあり58,600人弱いた会員も、現在では708JC、約39,000人弱と減少しております。萩青年会議所においても、近年会員減少が深刻な問題となっております。3年後には会員数が約半分に減少するという現状をしっかり認識し、また会員一人ひとりがJCの魅力を感じ、会員一丸となって取り組んでいかなければなりません。
一緒にJC活動をする中で、感動、喜びを分ち合い、本当の信じ合える仲間をつくりましょう。

『至誠一貫』

本年度スローガンを『至誠一貫』とさせていただきました。この言葉は中国の孟子の「至誠にして動かざる者いまだこれあらざるなり」の語によるもので、真心(まごころ)をもって一生を生きていくという意味です。吉田松陰先生もこの言葉を残されております。至誠とは『きわめて誠実な心、真心、純粋な真心、最高の誠意』とあります。この混沌とした社会の中、私たちは創始の志に今一度立ち返り、地域を愛し至誠の精神を貫いていかなければならないと考えます。

志を高く・・・・

私たちの住む萩市は明治維新発祥の地として、時代の大きな変革期に重要な役割を果たしてきた街です。先人の熱い志を受け継ぐ者として、また一人のJAYCEE(青年会議所会員)として私たちが使命感と危機感をもって立ち上がり、新しいものを求め創造していく英知、失敗を恐れず行動する勇気、そして地域社会の発展へ向かう情熱をもって『明るい豊かな社会』の実現に向け活動していきましょう。